【この記事を読むとわかること】
・機械設計エンジニアが市場価値を高めるために必要な要素
・効率的に成長するための思考法変化の激しい時代で活躍し続けるためのヒント
こんにちは。メーカーで機械設計歴約20年の一松です。
機械設計と一言で言っても、その分野は非常に広範です。自動車、家電、産業機械、航空宇宙…扱う製品や技術によって求められる知識やスキルは大きく異なります。
そんな多様な世界で、一人のエンジニアとして自分の市場価値を高めていくには、どうすれば良いのでしょうか? 私自身の経験も踏まえながら、そのヒントをお伝えできればと思います。
価値を高める2つの柱:「幅広さ」と「深さ」
機械設計者としての価値を高めるためには、大きく分けて2つの方向性があると考えています。
幅広い知見: 様々な分野や技術トレンドに通じていること。これにより、多様なプロジェクトに対応できたり、既存の枠にとらわれない新しい発想を生み出したりできます。機械設計は多くの関連分野(電気、制御、材料、生産技術など)と連携するため、周辺知識の幅広さも重要です。
特定分野に特化した深い知見: ある特定の技術や製品分野において、誰にも負けない専門性を持っていること。これが「あなたにしかできない仕事」を生み出し、替えの効かない存在としての価値を高めます。
理想は、T型人材のように、幅広い知識(Tの横棒)を持ちつつ、特定の専門分野(Tの縦棒)を深く掘り下げている状態です。
どちらか一方だけでなく、この両方をバランス良く伸ばしていくことが、市場価値の高い機械設計エンジニアへの道だと私は考えています。
成長スピードを分ける「考え続ける力」
では、どうすればこれらの「幅」と「深さ」を獲得し、成長していけるのでしょうか?私が重要だと考えるのは『考え続ける力』です。
効率よく成長できる人は、常に「なぜ?」「どうすればもっと良くなる?」「他に方法はないか?」と考え続けています。
目の前の業務をこなすだけでなく、その背景や本質、改善点を探求する姿勢が、成長を加速させるのです。
もちろん、時間をかければ誰でもある程度は成長できます。私が若手だった頃は、深夜までの残業や休日出勤も当たり前でした。長時間労働によって、多くの業務経験を短期間で積み、結果的に成長スピードが速かった側面は否定できません。
時代は変わった。だからこそ「思考」が重要に
しかし、今はもう、長時間労働で成長する時代ではありません。 社会全体の働き方改革の流れもあり、会社から無限に時間を与えられることはなくなりました。
限られた時間の中で成果を出すことが求められています。だからこそ、「考え続ける力」の重要性が増しているのです。時間をかける代わりに、思考の密度を高めることで、効率的に学び、成長していく必要があります。
「考える」とは「深掘り」すること
ここで言う「考える」とは、同じことを堂々巡りで悩むことではありません。それは思考停止に近い状態です。
重要なのは、一つの事象を深掘りしていく思考です。
・なぜこの問題が起きたのか?(根本原因の特定)
・この設計にした理由は何か?(目的の再確認)
・他のアプローチは考えられないか?(多角的な視点)
・この技術を応用できないか?(水平展開)
・将来的にどう進化させるべきか?(将来予測)
このように、問いを立て、それに対して仮説を立て、検証していくプロセスこそが、思考を深め、本質的な理解につながります。
時には、「何を考えるべきか」そのものを見つけることから始める必要もあります。情報収集をしたり、人に聞いたりして、考えるための「手がかり」を探すこと自体も、重要な思考プロセスの一部なのです。
立ち止まったらすぐに置いていかれる
偉そうなことを言っていますが、これは私自身にも常に言い聞かせていることです。
約20年の経験があるとはいえ、技術の世界は日進月歩。新しいツールが登場し、設計プロセスも、求められるスピードも、常に変化し続けています。
「もう十分学んだ」と立ち止まった瞬間から、エンジニアとしての価値は下がり始めます。 変化に対応し、新しい知識やスキルを吸収し続けるためには、やはり「考え続ける」姿勢が不可欠です。
私も日々、新しい情報をインプットし、自分のやり方を見直し、成長し続けようと努めています。
まとめ:考え続けて、市場価値の高いエンジニアへ
機械設計の世界で長く活躍し、自身の価値を高めていくためには、「幅広い知見」と「深い専門性」の両方が求められます。
そして、それらを効率的に身につけ、変化に対応し続けるためには、「考え続ける力」、特に「深掘りする思考」が不可欠です。
昔のように時間をかけて成長することが難しくなった現代だからこそ、思考の質を高めることが、あなたのエンジニアとしての未来を明るく照らす鍵となります。
この記事が、あなたのキャリアや日々の業務について、改めて考えるきっかけになれば幸いです。